ロンドン為替見通し:原油安の波及と欧州の政策・財政リスクに注目
ニュース概要
ロンドン為替市場では、中東情勢の緊張緩和を受けた原油下落がユーロ相場へどの程度波及するかが注目されています。イランとオマーンがホルムズ海峡の航行回復協議を再開したと伝わり、原油先物はアジア時間でも下げ足を強めました。ただ為替市場では「有事のドル買い」の巻き戻しはそれほど目立たず、一巡後は米国の7月PCEコアデフレーターを控えた様子見になりやすいとの見方が示されています。
原油急落の背景にはイラン・オマーン協議に加え、トランプ米大統領が25日にホルムズ海峡の機雷除去完了に言及したことや、米国の対イラン追加制裁が市場想定より穏当だったことも挙げられます。とはいえ今回の下落は供給要因が中心で、ホルムズ海峡の完全な平常化が確認されたわけではなく、地政学リスクが消えたとは言い切れないため、ドルは上値・下値どちらにも振れにくい展開が続く見込みです。
欧州の指標と政策の注目点
欧州では、8月の独Ifo景況感指数が88.8と4カ月連続で改善し、市場予想も上回りました。現況・期待の両指数が上向いており、ドイツの景気底入れ期待が意識されやすい状況です。しかし市場の関心は、9月のECB理事会での利上げの有無からその先へ移りつつあります。
また、19時過ぎに予定されるチポローネECB専務理事の講演も注目されています。同氏はハト派とされ、市場ではインフレの上振れリスクや追加引き締めの必要性にどこまで言及するかが見方を補強する材料になるとみられています。
その他の注目材料
フランスの世論調査では、極左のメランション氏が決選投票に進み、極右のルペン氏と対決する可能性が最も高いという結果が示されました。中道勢力の劣勢が改めて意識され、財政再建を巡る不透明感がフランス国債売りにつながりやすい素地となっているとされています。
英国では政府が低家賃住宅の建設に10年間で390億ポンドを拠出する計画の詳細を発表しました。初弾の100億ポンドのうち70億ポンド超をロンドンに重点配分する内容で、10月28日に控える予算発表を前に歳出拡大への視線が強まる材料となっています。
